top of page
全投稿


聴け!地底からの叫び「スナッキーで踊ろう」と広告音楽の夜明け
日本初のタイアップ曲、元祖電波ソングの夜明け

俺カル
3 日前読了時間: 3分


俺カルブログ vol.1 後編 T&E SOFT─個人と企業の文化的地層
■ファンとの交流を重視する先進性 『遥かなるオーガスタ』の高価格設定や、ファンの要望とややズレた技術偏重の姿勢など、T&E SOFTには独特のこだわりがあった。しかしそれでも、彼らは決してファンを無視していたわけではない。むしろ、ファンとの接点を重視する姿勢は、当時のソフトハウスの中でも際立っていた。 多くのソフトハウスが、小さなレンタルスペースや地元の小売店で交流会を開いていた時代に、T&E SOFTは「ATTACK」シリーズという大規模なファンイベントを展開していた。それは単なる製品発表会ではなく、「体験型カルチャー」として設計された場であり、ファンが企業と直接触れ合える貴重な機会だった。 さらにこの規模感は、メディアからの取材対象にもなりやすく、イベント費用以上の広報効果を生む合理性も備えていた。つまり、「ATTACK」はファンとの交流と企業広報を両立させた、先進的なイベント戦略だったと言える。 このシリーズは1980年代後半を通じて展開され、T&E SOFTが「何でも屋」としてジャンルを横断しながらも、ファンとの距離を縮めようとする姿勢を

俺カル
10月15日読了時間: 11分


俺カルブログ vol.1 前編 T&E SOFT─個人と企業の文化的地層
■地方発・兄弟創業のゲームメーカー 「俺カルブログ」シリーズ第1回は、中京地区の“俺たち”の誇り──T&E SOFTを取り上げる。この企業が多くのゲームファンや開発者をトリコにし、現在まで続く世界のゲーム文化の大きな礎となった事を、改めて個人的視点から深堀したい。 1982年、名古屋市千種区にて、横山俊朗・横山英二兄弟によって創業されたこの企業は、後にゲーム文化の地層に深く刻まれる存在となった。 社名の「T&E」は、当初は兄弟のイニシャルに由来していたが、やがて「Try & Exciting」、さらに「Technology & Entertainment」へと意味を変化させていく。その言葉の変遷には、企業としての成長と、時代に応じた“語り方”の模索が見て取れる。 二人の父・横山義視氏は、岐阜県各務原市那加にて那加中央劇場を経営していた人物であり、名古屋では中日本映像株式会社というビデオ機器代理店も営んでいた。 写真左の白いビルは現在別名となっているがゼンリン住宅地図2004年には「横山ビル」とある。当時の住所的にも那加中央劇場この一帯であったこと

俺カル
10月15日読了時間: 9分


俺カルブログ vol.2 後編 ファミコンランド─幻のチェーン店、資料なき記憶の交差点
■ 地図・電話帳・断片資料の照合 当時の大手ゲームチェーン店は、ファミコン通信などの全国誌に広告を出稿するのが常だった。広告を出せば特集記事が組まれ、店舗外観などの写真も誌面に残る。結果として、後年の資料としても活用できる。 しかし、ファミコンランドはそれを行わなかったようだ。全国150店舗以上を展開していたにもかかわらず、一次資料が極端に乏しい──それが、このチェーンの特異性であり、謎でもある。 GAMEPIAvol.11991年12月25日発売号P171「中古販売店活用術」にファミコンランドって書いてあるって興奮したのだが… GAMEPIAvol.11991年12月25日発売号P174「中古販売店活用術」にて「よく看板を見かけるあの系列店ではない」とのこと。本当に資料が無いのだ。 だからこそ、ゼンリン住宅地図、ぴあMAP、タウンページ、WEB上の断片、そして記憶が、重要な手がかりとなる。 たとえばゼンリン地図では、「二代目一宮店」が1992年には未掲載で、1993年に初めて記載されている。これにより、1992年開店の特定が可能となる。これは、

俺カル
10月13日読了時間: 7分


俺カルブログ vol.2 中編 ファミコンランド─幻のチェーン店、資料なき記憶の交差点
俺の思い出 MOTHERを売ってエロを買った──嘘偽りの通過儀礼 資料を探す道中で、俺は気づいた。俺の中には確かに存在している“ファミコンランドの一場面”がある。 それは、MOTHERを売ってエロを買った日の記憶だ。 MOTHER──1989年7月27日発売、任天堂の名作RPG。糸井重里が手がけたシナリオは、母性・家族・郷愁をテーマにしていた。「おかあさん」をタイトルに冠したゲームは、当時の俺にとって“優しさの象徴”だった。ゲームで初めて泣くほどの感動をくれた一生持ってようと誓ったゲームだ。赤い箱も説明書も美しく、文化の香りが漂っていた。中古市場でも人気が高く、状態が良ければ高価買取されるタイトルだった。 一度手放したが、再購入したほどの超名作。シナリオも音楽もとても良い。どんな悪人も母の記憶にゃかなわないのよ 。 でも俺は、それを売った。目的はただ一つ──麻雀学園 東間宗四郎登場。PCエンジン初の脱衣麻雀。1989年11月24日発売、フェイス製、HuCard。 当時の家庭用ゲーム機には、CEROのような年齢レーティング制度がまだ存在していなかっ

俺カル
10月13日読了時間: 6分


俺カルブログ vol.2 前編 ファミコンランド─幻のチェーン店、資料なき記憶の交差点
■ 俺カルチャーMAPの原点 田んぼと畑しかなかった田舎から、一宮へ移り住んだローティーンの俺。山や川で遊んでいた日々から、コンクリートの街へ。その変化は、期待よりも不安が大きかった。そんな俺の不安を吹き飛ばしてくれたのが、街に点在する“綺羅星のような店”たちだった。 ゲームセンター、本屋、おもちゃ屋、CD屋、レンタルビデオ、楽器屋、スタジオ、カラオケ——そして何よりも、ファミコンランド。 ファミコンランドは、俺にとって「都市文化との最初の接点」であり、「放課後劇場」だった。その店のシャッターの色、ロゴの竜キャラ、買取カウンターでの記憶。すべてが、俺カルチャーMAPの出発点となったといっても過言ではない。 ファミコンランドの創業地が愛知県尾張一宮市である。1985年当時の人口は34万。かつては繊維の街として隆盛をしていたが、地域の産業構造変化により財政力が弱く、現在は地方交付税を受けている都市となった。とはいえ名古屋のベッドタウンとして人口は伸びており2025年現在37万人となっている。 ■ ファミコン王国の仕掛人──飯田欽次...

俺カル
9月21日読了時間: 9分
bottom of page